「動画編集者の仕事はAIになくされる」って本当? 編集者の僕が今感じていること

AI動画編集の未来と不安アイキャッチ OTHER
この記事を書いた人:秘書

お疲れ様です。秘書です。

最近、Xを見ていると「動画編集者の仕事はAIになくされる!」みたいな投稿をよく見かけます。

こういう煽り気味の投稿って、多少は誇張してると思うんですが、正直、まったく気にならないかと言われれば嘘になります。

僕自身、現在もまがりなりにも動画編集の仕事をしています。

元々の知り合いからの受注がほとんどですが。

だからこそ、AIの進化については、便利だなと思う一方で、ちょっと怖いなとも感じているんですよね。

今回はそんな話です。

今のAIに動画編集を丸投げできるのか?

まず、現状のAIにYouTube動画の編集をすべて任せられるのか。

個人的には、まだ今現在は難しいと思っています。

もちろん、作る動画のジャンルにもよります。

例えば、決まったパターンのショート動画。

テンポよくカットして、字幕を入れて、ズームやエフェクトで見せる。

こういうある程度型が決まっている動画なら、すでにAIでも実用的なところまで来ているようです。

一方で、長尺のYouTube動画など。

僕が現段階で難しいと思っているのは、会話の間やツッコミのタイミングです。

単純に無言の部分を削ればいいわけじゃない。

一瞬の沈黙が面白いこともあれば、あえて間を残した方が次の発言が生きることもあります。

テロップだって、すべての発言に入れればいいものではありません。

どの言葉を強調するか、どこでエフェクトを使うか。

そういう細かい判断を、現状のAIがどこまで適切にできるのか。

少なくとも、僕が普段やっている編集をそのまま丸投げするのは、まだ難しいんじゃないかと思っています。

これは丸投げ前提の話。

だから今後も動画編集者の仕事はなくならない、とはまったく思っていません。

AIにテキストアニメーションを50個作らせてみた

実は以前、AIに日本のYouTube向けのテキストアニメーションを作ってもらったことがあります。

動画編集用の素材サイトとして有名なMotion Arrayなんかも使うんですが、海外サイトってこともあって日本のYouTubeでよく見るような演出って、素材が少ないんですよね。

そこで、試しにAIに聞いてみたんです。

「こういうアニメーションって作れる?」

すると、作れるという返事。

じゃあ、せっかくだからと、用途別に50個くらい作ってもらいました。

ものの数分でファイルが完成。

読み込ませると、これがかなり実用的なものができていた。

正直、びっくりしました。

もちろん、50個も作らせたので、見た目がほとんど変わらないものも大量に出てきました。

でも、問題はそこくらい。

結局、僕がやる必要があったのは、似たものを削って整理する作業でした。

これまでは自分で作るか、素材を探すか、購入するか。

そういう選択肢だったものが、AIに作らせるという選択肢に変わってきた。

しかも、普通に使えるレベルのものが出てくる。

この経験は、AIの進化をかなり身近に感じた出来事でした。

そもそも、視聴者は編集のクオリティをそこまで気にしていない

ここで少し、動画を見る側の話。

YouTubeの動画という前提の話ですが、僕自身動画を見るときは、まず動画の内容や企画が面白いかどうかを見ます。

もちろんまがりなりにも編集者なので、テロップの出し方やツッコミのタイミングなんかも見ます。

編集がうまいなと思うこともあるし、逆に誤字を見つけて「ふふっ(笑)」となることもあります。

でも、別にそれは動画が面白くないという評価にはならない。

動画そのものが面白ければ、それでいい。

編集のうまさは、また別の評価軸なんです。

そしてその評価軸は通常の視聴者は持っていない。

そもそも、編集のクオリティに客観的な100点なんてありません。

僕が時間をかけて作った演出も、視聴者からすれば大して気にならないかもしれない。

もちろん、編集の仕方で動画の面白さが変わることはあります。

でも、編集者がこだわった部分を、視聴者が同じように評価してくれるとは限りません。

いい言葉で言えば「こだわり」。

悪い言葉で言えば「自己満足」です(笑)

そして、そのこだわりって、案外視聴者には届かないんですよね。

そう考えると、AIが人間の編集者を完全に超える必要なんて、そもそもないのかもしれません。

視聴者や依頼主が「これで十分」と思える動画を、安く、早く作れるようになればいい。

それだけで、編集者に仕事を依頼する理由は減っていく気がします。

身内だからできる編集。でも、それもAIでできるようになったら?

僕が動画編集をしていて一番楽しいのは、「女社長と秘書」で好きにやっている動画です。

社長とは普段からコミュニケーションを取っているので、相手の性格も分かっています。

だからこそ、身内ならではの強めのツッコミもできるし、良さを活かした編集もできているとも思います。

こういう関係性から生まれる面白さは、単に編集ソフトを操作する技術とは少し違うと思っています。

ただ、だからAIにはできない、とは言い切れないんですよね。

例えば、過去の動画を参考にして、

「この人には強めのツッコミを入れて」
「ここは間を残して」
「このセリフだけ大げさに見せて」

といった指示を出す。

それだけで自分の思いどおりに編集してくれるなら、わざわざ自分で細かい作業をする必要はありません。

もちろん、ある程度は指示を細かくする必要があると思います。

でも、それが難しい専門用語である必要もないでしょう。

普通の言葉で伝えて、完成した動画を見ながら細かく修正していく。

そんなことが当たり前にできるようになったら、もう編集者に頼むかどうかは、本人がその作業をやりたいかどうかの話になる気がします。

数年前のAIを思い出すと、笑っていられない

AIの進化の速さを感じる例として、有名なのがミームにもなっているウィル・スミスのスパゲティ動画です。

昔のAIが生成した映像は、顔や手がぐちゃぐちゃで、とても自然な動画とは言えませんでした。

あの不気味な映像を見て、笑っていた人も多かったと思います。

ところが、今の生成AIが作る映像を見ると、ずいぶん状況が変わっています。

もちろん、映像を生成する技術と、動画を編集する技術は別物です。

それでも、短期間でこれだけ変わるものなのかと思わされます。

ChatGPTだってそうです。

数年前は、今思えばかなり頓珍漢なことも言っていました(笑)

それが今では、僕自身もデータの集計や文章の校正など、普通に仕事で使っています。

もちろん、間違えることはありますけどね。

でも、明らかに実用的になっています。

そんな進化を実際に見てきただけに、動画編集AIについても「今はまだ無理だから大丈夫」とは全く言えない。

数年後の話だと思っていたことが、もっと早く実現する可能性もある。

それが怖いところです。

AIは怖い。でも、便利なら使いたい

ここまで書くと、僕がAIを嫌っているように思われるかもしれません。

でも、実際はまったく逆です。

AIという技術自体は好きですし、もっと勉強したいとも思っています。

面倒な作業を減らせるなら、積極的に使いたい。

仮に、僕が何時間もかけて編集していた動画を、AIが短時間で思いどおりに仕上げてくれるなら、正直嬉しいです。

時間というコストを大幅に削減できる可能性がある。

ただ、実際に使うとなれば、料金とクオリティの兼ね合いもあります。

何でもAIに任せれば安上がりというわけでもありません。

AIを利用する料金に見合うだけの仕上がりが得られるのか。

修正や調整に余計な時間がかからないか。

今後はそういう部分も考えながら、使えるものを取り入れていきたいと思っています。

一方で、編集の仕事については少し複雑です。

現在も、以前からのつながりで細々と編集の仕事を続けています。

でも、もし依頼主から「これ、AIの方がいいかな?」と聞かれたら、自分の知っている範囲で率直に答えると思います。

嘘をついてまで仕事をつなぎ止めようとは思いません。

AIの方が安く、早く、満足できるものを作れるなら、そちらを選ぶのも当然でしょう。

自分だって便利だからAIを使っているわけですしね。

ただ、それによって仕事が減るとなれば、当然困ります。

今まで身につけてきた編集技術の価値が、あっという間に変わってしまうかもしれない。

僕みたいな雑魚編集者は、そのうち仕事がなくなるんじゃないかとも思っています(笑)

編集すること自体は、今でも結構好きなんですけどね。

でも、好きなことと、それを仕事として続けられることは別の話です。

もし本当に「もう自分が編集する必要ないな」と思う時代が来たら、そのときは仕事についても考え直さないといけないでしょう。

数か月後の自分は、この記事を読んでどう思うだろう

結局、動画編集者の仕事はAIになくされるのか。

今の僕には分かりません。

現状では、特に長尺のYouTube動画を自分の思いどおりに仕上げるには、まだ人間の判断や手作業が必要だと思っています。

でも、その状況がいつまで続くのかは分からない。

しかも、進化の速さを考えると、そんなに遠い未来の話でもない気がしています。

一方で、もしAIが思いどおりの動画を作ってくれるなら、それはそれで嬉しい。

なんとも複雑な気持ちです(笑)

だから今回は、2026年10月現在の自分が感じていることを、そのまま記事に残しておこうと思いました。

数年後、いや、もしかしたら数か月後。

この記事を読み返した自分は、どう思うんでしょうね。

「そんなこと心配してたのか(笑)」と笑っているのか。

それとも「やっぱりこうなったか」と思っているのか。

もう廃業しているのかも(笑)

もしかしたら、今では想像もできないような使い方をしているかもしれません。

それはそれで、ちょっと楽しみでもあります。

さて、どうなっていることやら。

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